矯正治療は早く治療をスタートすれば良いわけでも、遅くスタートしても良いわけでもありません。
子供のころに検診等で指摘されなくても、一度矯正の専門医に相談してみて下さい。
症状によって、早い時期に治療をしたほうが良い場合もありますし、永久歯がある程度生え揃っての方が良い場合もあります。一人ひとり最適なスタート時期が変わってきます。
成人の場合でも、矯正治療は可能です。最近は、口元への美意識の高いことから審美的に改善することはもちろん、口腔内の予防的な意義から、多くの方が矯正治療を行っています。
歯並びは、口の中の健康だけでなく、心と体の健康に大きく関与しています。歯並びが悪いとさまざまな支障をきたします。
【審美性】
歯並びでお顔の印象は大きく変わります。整った美しい歯並びは美しい笑顔をつくり、相手に好印象を与える重要なポイントであると言えます。
【咀嚼(そしゃく)機能】
歯の最も大切な役目はものを食べる機能です。前歯で食べ物を噛み切り、奥歯で噛み切られた食べ物をすりつぶして、食道を通じて飲み込みます。咀嚼機能の低下は胃腸障害の原因にもなります。また噛む刺激は脳に伝達され、体の成長にも大きく影響してきます。
【発音】
歯並びや歯の喪失は発音に大きな影響を与えます。歯並びが悪い方や歯の喪失本数が多い方の発音は、とても聞き取りづらく、コミュニケーションにも悪い影響を与え、精神的にも大きなストレスがかかります。口の周りの筋肉にも影響してきます。
【むし歯や歯周病のリスク】
むし歯も歯周病も細菌感染症です。歯並びが悪いと、食事の後の汚れを取りづらく、細菌の巣であるプラークや歯石が残りやすく、むし歯や歯周病になりやすいといえます。
【顎関節症(がくかんせつしょう)】
顎関節症は耳の前あたりにある下あごの関節のことで、口を開けたり閉じたりしたときに動いている部分です。「あごの関節が痛い」、「あごを動かすと音がする」、「口が開かない、または開きづらい」といった症状が特徴です。最近、特に若い女性の方に増えています。顎関節症の方の中には下あごが横にズレていて、顔がゆがんでいるケースも多く見られます。また、頭痛、肩こり歯並びは、口の中の健康だけでなく、心と体の健康に大きく関与しています。歯並びが悪いとさまざまな支障をきたします。